アジサイ文花瓶

高さ37.5cm 胴部径10.0cm
サイン:胴部に陰刻で《Gallé》
被せガラス、アンクリュジオン(金属酸化物封入)、グラヴュール。

この作品は、ロベール・ド・モンテスキゥ伯爵の詩集『青き紫陽花Les Hortensias Bleus』との関連を彷彿させる。1896年シャルパンティエ&ファスケルから出版されたこの詩集はポール・エルーによるアジサイのイラストが表紙に描かれ、「PORTENTA」と題された詩がエミール・ガレに捧げられている。ガレは1889年から1897年までモンテスキゥ伯爵と親交を持った。アジサイは伯爵の偏愛の対象でもあり、1892年の国立美術協会展(シャン=ド=マルス展)に、伯爵はガレとの合作家具「紫陽花のコモード」を出品している。美術批評家ロジェ・マルクスはこの家具をこう賛美した。「ああ、甘美な家具よ、この扉がそっと目に触れるやさしさ以上のものがあるだろうか。紫陽花が薔薇色や青や蒼白い花々の調べを流す、象牙のマルケトリーに覆われたその扉が。」